“なよや”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年ばえもうら若いし、足もとや体つきまでがいかにもこんな所のあらい風には馴れぬらしいなよやかな姿なのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
羅門は、死骸を見すてて、塀際へいぎわの方へ駈けた。東儀もむろん追い捲くした。——だが咄嗟とっさに、女性のなよやかさをかなぐり捨てた花世は、翼をひろげた雉子きじのようにはやかった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると本町ほんちょうの辻で、はたと、目のさめるような美しい娘に出会った。白粉気おしろいけはないが、りんとして、しかもなよやかで、文筥ふばこを胸に抱いている姿のどこかに初々ういういしさもあって、気品のある武家娘だった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)