“てんじょうびと”の漢字の書き方と例文
語句割合
殿上人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左大臣頼長を始めとして、あらゆる殿上人てんじょうびとはいずれも衣冠いかんを正しくしてならんでいた。岸の両側の大路小路も見物の群れで埋められていた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
平安朝の長い貴族政治の下に、源氏物語的な特異な逸楽いつらくを幾世紀となくつづけ、平安の都と、殿上人てんじょうびとには謳歌されて来た地上。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
廻廊の席と白洲との間に昔はかなり明白な階級の区別がたったものであろうと思われた。自分の案内されたのはおそらく昔なら殿上人てんじょうびとの席かもしれない。
雑記(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)