“殿上人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんじょうびと69.0%
てんじやうびと20.7%
てんじようびと3.4%
でんじやうびと3.4%
でんじょうびと3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わしはあの優雅ゆうがみやこの言葉がも一度聞きたい。あの殿上人てんじょうびと礼容れいようただしい衣冠いかんと、そして美しい上﨟じょうろうひんのよいよそおいがも一度見たい。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
女子薫子の父若江量長は伏見宮家職の筆頭で、殿上人てんじやうびとの家格のあつた人である。この若江氏はもと菅原氏で、その先は式部しきぶ権大輔ごんのたいふ菅原公輔のだん在公から出てゐる。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
殿上人てんじようびと地下じげも庶民も、全てがそれを希んでゐる、と。そして彼は安心しきつてゐる。信じきつてゐる。人々の総意により自然に天皇になつてしまふ、されてしまふ、と。
道鏡 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
が、幸運に依つて栄達した人々が、そのもとを忘れるやうに、平氏の一門も、殿上人でんじやうびととなつて、栄華に耽ると共に、武士たるの本領を忘れたのである。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
殿上人でんじょうびと地下じげも庶民も、全てがそれを希んでいる、と。そして彼は安心しきっている。信じきっている。人々の総意により自然に天皇になってしまう、されてしまう、と。
道鏡 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)