“たぬきねい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
狸寝入83.3%
狸寐入16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
玄鶴は彼の計画も甲野の為に看破みやぶられたのを感じた。が、ちょっとうなずいたぎり、何も言わずに狸寝入たぬきねいりをした。甲野は彼の枕もとに婦人雑誌の新年号をひろげ、何か読みけっているらしかった。
玄鶴山房 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と、これはまたつらい狸寝入たぬきねいり、陰陽、陰陽と念じて、わが家の女房と全く同様の、死んだ振りの形となった。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
彼は、ふとそんなことを口走り相になるのを、やっとの思いで食いしめて、そしらぬ振りで、狸寐入たぬきねいりをしていなければならぬのです。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)