“しょうちん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
銷沈86.1%
悄沈13.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「猫はどうでも好いが、着物をとられたので寒くていかん」とおおい銷沈しょうちんていである。なるほど寒いはずである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それが過剰になると憂鬱になったり感傷的になったり怒りっぽくなったりするし、また、過少になると意気銷沈しょうちんした不感アパシーの状態になるのでないかと思われる。
五月の唯物観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
それはわたくしの意識をして、今にして夢より覚めたように感ぜしめ、また、新なる夢に入るもののようにも感ぜしめた。肉体の悄沈しょうちんなどはどこかへ押し遣られてしまった。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
捕物はじまってここに十六番、かつて見ないほどにも意気悄沈しょうちんのもようでしたから、おこり上戸、おしゃべり上戸とともにいたって泣き上戸の伝六が、おろおろと手放しで始めました。