“しょうじじだい”の漢字の書き方と例文
語句割合
生死事大100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夢から醒めた鶴見には、生死事大しょうじじだい、無常迅速という言葉のみが、夢のあとに残されている。まだどこやら醒めきらぬ心のなかで、平凡な思想だとおもう。
私はこの眼鏡と共に、いつでも母の背景になっていた一間いっけんふすまおもす。古びた張交はりまぜうちに、生死事大しょうじじだい無常迅速むじょうじんそく云々と書いた石摺いしずりなどもあざやかに眼に浮んで来る。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
生死事大しょうじじだい。」
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
二階の梯子段はしごだんは、母の大眼鏡と離す事のできない、生死事大しょうじじだい無常迅速むじょうじんそく云々と書いた石摺いしずり張交はりまぜにしてあるふすまの、すぐうしろについているので、母は私の声を聞きつけると、すぐ二階へ上って来てくれた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)