“くろひげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黒髯75.0%
黒髭25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不意に橋の上に味方の騎兵があらわれた。藍色の軍服や、赤い筋や、鎗の穂先が煌々きらきらと、一隊すぐって五十騎ばかり。隊前には黒髯くろひげいからした一士官が逸物いちもつまたがって進み行く。
乾坤一擲けんこんいってき、二ツの木剣は広場の真っ唯中に組み置かれた。一方から静々と現われたのは扮装いでたち変らぬ春日重蔵、反対側から徐々と進み出たのはいまだ名乗りを聞かぬ黒髯くろひげの武士だ。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわちおじいさんのふうをしてばかに大きな黒髭くろひげをつけてる鼻の大きなスペイン人と、黒ビロードの仮面をつけてるごく若いやせたはすっぱ娘とが、やはり婚礼の馬車に目を止めて
ご自慢だとみえる黒髭くろひげをひねっていましたが、ようやく幾枚かの紙幣を男法界おとこほっかいが女に烙印らくいんでもすように与えて、チタ子をある処へ誘ったようでしたが、彼女は商人的な寝床が気に入らないらしく
大阪万華鏡 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)