“くろけむり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黒煙89.7%
黒烟10.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その内にふと気がつきますと、どこからか濛々とした黒煙くろけむりが一なだれに屋根を渡って、むっと私の顔へ吹きつけました。
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
伊豆南方いづなんぽう洋底ようてい航海中こうかいちゆう船舶せんぱく水柱みづばしら望見ぼうけんし、あるひ鳴動めいどうともなつて黒煙くろけむりのあがるのをることもあり、附近ふきん海面かいめん輕石かるいしうかんでゐるのに出會であふこともある。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
そちこちで、はりさけるような女のさけび声がする、それから先はまるでむちゅうで須田町すだちょうの近くまで走って来たと思うと、いく手にはすでにもうもうと火事の黒烟くろけむりが上っていたと言っています。
大震火災記 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
ぽっ/\と黒烟くろけむりが立ち昇って、室内が煙で暗くなってゐます。
父八雲を語る (新字新仮名) / 稲垣巌(著)