“からかぜ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
空風87.5%
乾風12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうだったらこの憤懣は〔欠〕——彼女達の一家はこの半月程前に、すみなれた大阪から、空風からかぜと霜どけの東京の高台の町へ引越して来たばかりだった。
不幸 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
弁持も洲崎に馴染なじみがあってね、洲崎の塩竈……松風空風からかぜ遊びという、菓子台一枚で、女人とともに涅槃ねはんろう。……その一枚とさえいう処を、台ばかり。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この寒空さむぞらに外へ出してよく病気に成らない物だと思ふが、東京の様に乾風からかぜが吹かないせいもあらう。又巴里パリイの様に日当りの悪い構造の建築では室内に子供を置く事がかへつて病気を惹起ひきおこし易からう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
晩秋ばんしう乾風からかぜ光り
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)