“いぬじに”の漢字の書き方と例文
語句割合
犬死100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汝が主謀しゅぼうと見ゆる、血気に任せてらぬ腕立うでだて、心なくもこの島田に殺生せっしょうさせた、ここに枕を並べた者共もみな一廉ひとかどの剣術じゃ、むざむざ犬死いぬじにさせて何と言訳いいわけが立つ、愚者おろかもの
幾百万戦死者を犬死いぬじにさせてはならない。この世は平和でありよろこびの天地でなければならないと思うのです。人間にどうにもならない運命があるように、国にも運命があると思うのです。
私の思い出 (新字新仮名) / 柳原白蓮(著)
その許しもないのに死んでは、それは犬死いぬじにである。武士は名聞みょうもんが大切だから、犬死はしない。敵陣に飛び込んで討死うちじにをするのは立派ではあるが、軍令にそむいて抜駈ぬけがけをして死んでは功にはならない。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)