“あわせばおり”の漢字の書き方と例文
語句割合
袷羽織100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お庄は母親に頼んであるネルの縫直しがまだ出来ていなかったし、袷羽織あわせばおりの用意もなかったので、洗濯してあった、裄丈ゆきたけの短いかすりの方を着て出かけて行った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
彼岸ひがん前に袷羽織あわせばおりを取出すほどの身は明日も明後日ももしこのような湿っぽい日がつづいたならきっと医者を呼ばなければなるまい。病骨は真に雨を験するのほうとなる。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
つたの葉の浴衣に、薄藍うすあい鶯茶うぐいすちゃの、たてじまお召の袷羽織あわせばおりが、しっとりと身たけに添って、紐はつつましく結んでいながら、撫肩なでがたを弱くすべった藤色の裏に、上品な気が見えて
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)