“あしむら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
葦叢80.0%
芦叢20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
探検隊を乗せた二せきのカヌーは、隠された細流の入口に達する。浅黄色あさぎいろあしが一面に生い茂った葦叢あしむらの中を、数百ヤードばかり無理にカヌーを押して行くと、突如として、静かな浅い流れに出る。
かくれ忍んでいるその葦叢あしむらのまんまえに兄弟たちをいざなってくると、なんたる恋ゆえのおおしさであったろうぞ! すべてを心得たもののように、薄青白な月光のもとで
と、正季まさすえだけは軽兵七、八十人をつれて、芦叢あしむらをくぐり、刈藻川かるもがわの川尻に敵がおき捨ててあった一群の小舟をつかって、苦もなく宝満寺裏へ突いて出たものだった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)