“あかがつぱ”の漢字の書き方と例文
語句割合
赤合羽100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大晦日おほみそかの晩大川橋のたもとに捨ててあつたのを、物好きに家の人が拾つて來ましたよ。これはお玉と違つて、男物の赤合羽あかがつぱ一枚に包んだきり、着物も金も附いてゐたわけぢやありません」
聞て幸八は心得こゝろえ其夜の中に部屋へやからえらんで呉服屋の六團扇うちはの源入墨いれずみ七箱根傳助小僧の吉品川の松などいづれも當宿のうでこき六人からだへは赤合羽あかがつぱ羽折はをり各自向ふ鉢卷はちまきをなしこしはさみしは叺莨入かますたばこいれ手には竹の息杖いきづゑ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「大川橋の橋番を三十年も勤めた喜之助といふ親爺はこの春死にましたよ。二十年前の大晦日の晩に、赤合羽あかがつぱに包んだ棄兒すてごのことは、よく話してゐたさうです——それつきりのことですが」