菖蒲湯しょうぶゆ
五月といつても陽暦と陰暦とでは一月ほど差がある。しかし五月といへば、たとへそれが今のは昔のの四月に当るにしても、木の芽は張りきれ、土の膏はうるほひ溢れ、天の色はあたゝかみと輝きとを増して、万物に生長と活動とを促がし命ずるやうな勢を示してくる …