『牧歌(ぼくか):恩地三保子嬢に(おんちみほこじょうに)』
あなたの、お父さんの雜誌に書けといはれた隨筆でも書けたら書かうと思つて、かうやつてけふも森の中へ、例の大きな drawing-book をかかへて、來てゐるのです。僕の住んでゐる屋根裏部屋なんぞにくすぶつてゐるより、森の中でもぶらぶらさ迷つ …