『ジガ蜂（ジガばち）』

初夏と共に私の病室をおとづれる元気な訪問客はジガ蜂である。ジガ蜂の颯爽たる風姿はいかにもさかんな活動的な季節の先駆けたるにふさはしく、沈んだ病室内の空気までがにはかに活気を帯びて来るやうに思はれるのだつた。彼等は一刻もぢつとしてゐるといふこ …

著者	島木健作
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別	新字旧仮名
読書目安時間	約9分（500文字/分）
朗読目安時間	約15分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

煩（わづら） 肢（あし） 華奢（きやしや） 颯爽（さつさう） 鴨居（かもゐ） 安堵（あんど） 干葉（ひば） 毬（まり） 狙（ねら） 痙攣（けいれん） 精悍（せいかん） 翅（はね） 翅音（はおと） 虻（あぶ） 蜘蛛（くも）