持統天皇が伊勢に行幸(六年三月)遊ばされた時、人麿は飛鳥浄御原あすかのきよみはら宮(持統八年十二月六日藤原宮に遷居し給う)に留まり、その行幸のさまを思いはかって詠んだ歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)