黒貂くろてん)” の例文
黒貂くろてんの外套を脱ぐと、目もさめるような葡萄ぶどう鼠の洋装、絹靴下が暗示する、美しい肉体の線も、まだ決して盛りを過ぎた年ではありません。
呪の金剛石 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
はるばるわが金の国から、織物、陶器などを持って来て、この蒙古の黒貂くろてん、羊皮、砂金などと交易するのは、まるで赤子の手を捻るような掴み取りだ。
みんな、れいの商人のうちの池を掘りに行っていました。冬が来て、タラス王は、新しい外套につける黒貂くろてんの皮が欲しくなったので、使つかいの者に買わせにやりました。
イワンの馬鹿 (新字新仮名) / レオ・トルストイ(著)
黒貂くろてんばんがあるかい」
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)