“麻酔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ますい75.0%
ねむ8.3%
ねむり8.3%
まやく8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、全身の神経が麻酔ますいしかけたところへ、ぱッと、マグネシュウムのつよい閃光せんこうと爆音が、彼女をなぐりつけたように驚かした。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何にしても、もっとよく麻酔ねむらせて、彼女を黙らせなければならぬので、私は矢つぎ早にクロロフォムを垂らしました。マスクがだらだらに濡れて、指先にしっとりと重さを感ずるぐらいでした。
麻酔剤 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
恋人の眼でじっと見つめられながら麻酔ねむりちてゆくなんて、どんなにいい気持でしょう。それから、意識にかえるときの嬉しい心持を思っても御覧なさい。『覚醒』の嬉しさをね……
麻酔剤 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
心の狂いをホントに治癒なおす。薬器械のたぐいというたら。只の一つも見当りませぬ。眠らぬ患者に麻酔まやくの注射じゃ。騒ぐ者には鎮静剤だよ。物を喰わねば栄養物の。注射、浣腸かんちょうぐらいのものです。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)