“鶏卵”のいろいろな読み方と例文
旧字:鷄卵
読み方割合
たまご78.3%
けいらん21.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
早朝あさまだき日の出の色の、どんよりとしていたのが、そのまま冴えもせず、曇りもせず。鶏卵たまご色に濁りを帯びて、果し無き蒼空あおぞらにただ一つ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
西瓜は奈良漬ならづけにした鶏卵たまごくらいの大きさのものを味うばかりである。奈良漬にすると瓜特有の青くさい匂がなくなるからである。
西瓜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
鶏卵けいらんでさえ産みたては料理に使えないで三十六時間過ぎた処が食べ頃だと伺いましたが小麦の新しいのも悪いしお米の新しいのも悪いし
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
津田のぜんには二個の鶏卵けいらんと一合のソップと麺麭パンがついているだけであった。その麺麭も半片の二分ノ一と分量はいつのまにか定められていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)