“鳴物”の読み方と例文
読み方割合
なりもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
興行あるごとに打囃うちはや鳴物なりものの音頼母たのもしく、野衾の恐れも薄らぐに、きて見れば、木戸のにぎわいさえあるを、内はいかにおもしろからむ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
向揚幕むこうあげまくより役者の花道に出でんとする時、大向う立見たちみの看客の掛声をなすは場内の空気を緊張せしむるに力ある事うた鳴物なりものまさる事あり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その事実に現われたことを申せば、鳴物なりものなどの一条で、三味線しゃみせんとか何とかうものを、聞こうとも思わなければ何とも思わぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)