“鬼子母”の読み方と例文
読み方割合
きしも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
友吉は鬼子母きしも神樣の茶店の一軒を指さしました。茶店の小娘は、友吉の顏を知つて居たらしく、遠くの方から會釋をして居ります。
兵馬にこの幸運を与えた祝福の神は、人の子を取って食う鬼子母きしもの神であってみれば、早晩何かの代価を要求せられずしては済むまいと想われる。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「だが、一つ頼みがある。お前の早い足で行つて見るが宜い、鬼子母きしも神樣の裏の木立にまだあの男がウロウロして居るかも知れない。お玉の形見のかんざしと半襟を渡してやつたらさぞ喜ぶことだらう」