どっ)” の例文
と吉三郎の声色を使ったので、皆はどっと吹出してしまった。しかしそれでも福太郎はまだ腑に落ちない顔で口真似をするかのように
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
驚いて飛び退くと、そのあとから何千何万とも知れぬ熊蜂が一度にどっと飛び出して、三人の悪者に飛びかかって、滅茶滅茶に刺して刺して刺し殺してしまった。
猿小僧 (新字新仮名) / 夢野久作萠円山人(著)
馬は驚いて棹立さおだちになって、驀然まっしぐらに表門を駈け出しますと、丁度そこへ王宮から、紅木大臣を追っかけて来た兵隊が往来一パイになって押し寄せて、一度にどっ鯨波ときのこえを挙げました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)