にんじんは呼吸いきをはずませる。彼女は、腕を肩のところまで突っ込み、ゆるゆると、霊妙不可思議れいみょうふかしぎな手つきで、黄色い紙にのせた赤い砂糖細工のパイプを引き出してくる。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)