陸実くがみのる)” の例文
陸実くがみのる等、いずれも聞ゆる曲者くせものが顔をならべ、しかして表玄関の受附には明治の初年に海外旅行免状を二番目に請取って露国の脳脊髄系を縦断した大旅行家の嵯峨寿安さがじゅあんが控えていた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
春澳の子は現に北海道室蘭むろらんにいる杲一こういちさんである。陸実くがみのるが新聞『日本』に抽斎の略伝を載せた時、誤って宝素を小島成斎とし、抱沖を成斎の子としたが、今にいたるまでたれもこれをたださずにいる。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)