“阿波座堀”の読み方と例文
読み方割合
あわざぼり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乗人のりてが迷っている様子なので、を取っている船頭は、ゆるゆると阿波座堀あわざぼりいで、今、太郎助橋たろすけばし橋杭はしぐいわしかけていた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
土佐堀口の御番所ばんしょで四国屋の藍船あいぶねが、積荷しらべをうけている間に、許されて、その親船を離れた一そうはしけは、幾つもの橋の下をくぐって、阿波座堀あわざぼりの町を両岸に仰いでいる。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのお米が——今何げなく眺めた阿波座堀あわざぼりはしけの中に、その頃より肉づきさえよくなって、仲間態ちゅうげんていの男と話を交わしていたので、お吉は、驚きのあまり、ジッと、見定めるという余裕もなく
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)