それから奥、東照宮とうせうぐう境内けいだいの方へ向いた部屋々々へや/″\家内かないのものの居所ゐどころで、食事の時などに集まる広間には、鏡中看花館きやうちゆうかんくわくわんと云ふ匾額へんがくかつてゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)