鉦鼓かねつづみ)” の例文
玄徳は今、その本陣にあって、耳をろうせんばかりな鉦鼓かねつづみを聞いた。しかし彼の眉は晴々とひらいた。そこへ麓から使者が馳せてきて大声に披露した。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして最後にいたるまで、鉦鼓かねつづみの者は残して、常と変るところなく、調練のを吹き時の鉦を鳴らし、旗々はなお大軍そこにとどまるものの如く装っていた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と曹操の言下に、合図の鉦鼓かねつづみが鳴り渡った。とたんに一人、馬を出し、馬上に弓矢をつがえた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とたんに、鉦鼓かねつづみは鳴り轟き、諸人の感称もわっとあがった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)