鉄物屋かなものや)” の例文
旧字:鐵物屋
あれは確か安政うま年の十二月、歳の暮にしては暖い晩でした。和泉屋というのは大きな鉄物屋かなものやで、店は具足町ぐそくちょうにありました。
半七捕物帳:03 勘平の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
全体田舎のブリキ屋かあるいは鉄物屋かなものやが東京から新式のテンピを買って来て田舎でその通りに造って売り出せばやすい代価で出来ます。私どもも毎度ブリキ屋に造らせました。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
現に本郷二丁目の鉄物屋かなものやの伜が友達と二人づれで松円寺の塀外を通ると、そこに若い女がまぼろしのように立ち迷っていた。
半七捕物帳:27 化け銀杏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
浅草の今戸いまどには、日本橋の古河という大きい鉄物屋かなものやの寮がある。才兵衛はそこへ茶道具類を見せに行って、その帰り途で災難に逢ったのである。
半七捕物帳:61 吉良の脇指 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)