金牌きんぱい)” の例文
二三年前、O市に水産共進会があって、その際、金牌きんぱいち得たこの金魚の名品が試験所に寄附きふされて、大事に育てられているのだ。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
審査員は欧米各国の著名な工藝家や美術館員たちでありましたが、金牌きんぱいを得たのは実にこの安土瓶で、誠に興味深いことに思いました。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
其日校長の演説は忠孝を題に取つたもので、例の金牌きんぱいは胸の上に懸つて、一層ひとしほ其風采を教育者らしくして見せた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
科学国の文化への貢献という立場から見れば、むしろ、このほうが帝展で金牌きんぱいをもらうよりも、もっともっとはるかに重大な使命であるかもしれないのである。
火事教育 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
むずかしい本がある。下らぬ本がある。古びた本がある。読めそうもない本がある。そのほかにカーライルの八十の誕生日の記念のためにたという銀牌ぎんぱい銅牌どうはいがある。金牌きんぱいは一つもなかったようだ。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
是主義で押通して来たのが遂に成功して——まあすくなくとも校長の心地こゝろもちだけには成功して、功績表彰の文字を彫刻した名誉の金牌きんぱいを授与されたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
つまり言わば某陶工が帝展において金牌きんぱいを獲たときにその作品に使われた陶土の採掘者が
空想日録 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)