采女町うねめちやう)” の例文
采女町うねめちやう木挽町こびきちやう四丁目と相對してゐる通りで、ここの印刷屋の横町を拔けると、直ぐ木挽橋へ出られた。
方庵は柴田芸庵うんあんの末弟であつた。準柏門の人で、唖科を業とした。晩年采女町うねめちやうの清川邸内に住んで、浄瑠璃に耽つてゐた。妻は初なるものが品川の妓、後なるものが吉原の妓で子が無かつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)