酔痴よいし)” の例文
酔痴よいしれている男たちの罵声ばせいにまじって、女の啖呵たんかが鋭く裂かれた。市日の騒々しさは、きまって女の啖呵に終るのだった。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)
……何処どこをどう歩いたのか、したたかに酔痴よいしれた私は、もう大分夜も更けたのに、それでも、見えぬ磁力に引かれるように、郊外にあるネネの住居すまいを捜し求めた。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)