路傍みちのほとり)” の例文
此処はただ草のみ生ひて、樹はまれなれば月光つきあかりに、路の便たよりもいとやすかり。かかる処に路傍みちのほとりくさむらより、つと走り出でて、鷲郎が前を横切るものあり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
われ今日かの木賊とくさヶ原はらに行き、路傍みちのほとりなる松の幹の、よき処に坐をしめて、黄金丸が帰来かえりを待ちけるが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)