趣味おもむき)” の例文
鳴き渡る音も趣味おもむきある不忍の池の景色を下物さかなの外の下物にして、客に酒をば亀の子ほど飲まする蓬莱屋の裏二階に、気持の好ささうな顔して欣然と人を待つ男一人。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
鳴き渡る音も趣味おもむきある不忍しのばずの池の景色を下物さかなのほかの下物にして、客に酒をば亀の子ほど飲まする蓬莱屋ほうらいやの裏二階に、気持のよさそうな顔して欣然と人を待つ男一人。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
印度は諸子が父上母上の頃には天竺てんじくと呼びたる最早いとはやくより開け進みし国にて、今日こんにちよりして評するも世界の文明の母ともいふべきところなれば、従つて趣味おもむきある古話にも富みたり
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)