“赭顔”のいろいろな読み方と例文
旧字:赭顏
読み方割合
あからがお46.3%
しゃがん39.0%
しやがん7.3%
あからがほ4.9%
あかがお2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父の筋向うにすわっていた赭顔あからがおの客が、「全く気込きごみが似ているからですね」とさもむずかしいなぞでも解くように云った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ギラリと輝く明眸、茶筌ちゃせんい上げた逞しい赭顔しゃがんが現われる。左ので、黒漆こくしつの髯を軽く抑えて、ズイと一足前へ出た——
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
果して、ぼんやりしてゐる妹の眼の前に、長身赭顔しやがんの一紳士が立ち塞がつた。
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
あれを赭顔あからがほにすると、先生そつくりであつたのだ。先年わたくしはいはほの名義を以て、長谷寺に於て先生の法要を営んだことがある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
象の刺繍、象の置物、色琺瑯エナメル製の象の吊垂灯ペンダント——そして、ちょんまげの人力車夫と、ヘルメット帽の赭顔あかがおいぎりす紳士と。