赤羽橋あかばねばし)” の例文
しば将監橋しょうげんばしそばであるので、豊岡町とよおかちょうの私の家へ帰るのには、如何どうしても、この河岸通かしとおりを通って、赤羽橋あかばねばしまで行って、それから三田みたの通りへ出なければならないのだ
白い蝶 (新字新仮名) / 岡田三郎助(著)
赤羽橋あかばねばしの小父さんのところに泊っておりました。子供達に引留められて——」
この比事歌一篇は赤羽橋あかばねばしに住したその友牧野鉅野まきのきょやに贈ったものである。鉅野と竹渓との交際ははなはだ親密であったらしい。鉅野は名を履、字を履卿といい豊前ぶぜん小倉の人。林述斎の門人である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
赤羽橋あかばねばし、春岱寮。
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
赤羽橋あかばねばしの絶句に「南郭なんかく翁ヲおもフアリ悵然ちょうぜんトシテえいヲ成ス。」と題して「流水山前寒碧長。遺居何在草荒涼。一橋風月無人詠。漁唱商歌占夜涼。」〔流水山前寒碧長シ/遺居いずこニ在リヤ草荒涼タリ/一橋ノ風月人ノ詠ム無ク/漁唱商歌夜涼ヲ占ム〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)