落下傘らっかさん)” の例文
失敗しても一定時日のあとで君が釈明しゃくめいして呉れればよいではないか。落下傘らっかさんは用意してある。急いで下りてくれ、とのことだった。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
天使が空を舞い、神の思召おぼしめしにより、翼が消え失せ、落下傘らっかさんのように世界中の処々方々に舞い降りるのです。
美男子と煙草 (新字新仮名) / 太宰治(著)
トンネルを出て、広島の方を見ると、落下傘らっかさんが三つ、ゆるく流れてゆくのであった。それから次の駅に汽車が着くと、駅のガラス窓がひどく壊れているのに驚いた。
夏の花 (新字新仮名) / 原民喜(著)
補強工事の令が発され、兵は昼夜兼行けんこうで働いた。そんな或る日、飛来ひらいした米機をめずらしくも味方の高射砲が射落し、飛行士は夕暮の空に白い花を開かせたように落下傘らっかさんで降りて来た。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
ついでだが、大戦当時、敵地へスパイを入れるのに、おおいに飛行機を利用したもので、夜中にスパイを乗せて戦線を飛び越え、国境深く潜入して、落下傘らっかさんで落してやる。またはこっそり着陸する。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
それは二少年は、ジャンガラ星が地球に接触する三時間前に、落下傘らっかさんを作りあげて、ジャンガラ星から脱出し、運よくオーストラリアに着陸することができたためであった。
宇宙の迷子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「勉強するよ、僕は。」落下傘らっかさんで降下して、草原にすとんと着く、しいんとしている。自分ひとり。さすがの勇士たちもこの時は淋しいそうだ。新聞の座談会で勇士のひとりがそう言っていた。
鉄面皮 (新字新仮名) / 太宰治(著)
空から人間が降ってくるとは、へんだぞ。つばさも生えていないようだし、落下傘らっかさん
宇宙の迷子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
落下傘らっかさん見ゆ——果して同志の六名か
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「あれは落下傘らっかさんだ」
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)
落下傘らっかさん
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)