“芝翫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しかん93.8%
しくわん6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだその上に中村芝翫しかんは一月二十五日、美濃の多治見の旅興行先で、法界坊の宙乗りを仕損じて舞台に落ちて、右の足をくじいた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
五十円で買われて来た市川某尾上某の一座が、団十菊五芝翫しかん其方退そっちのけとばかり盛に活躍する。お米は近眼の彼には美しく見えた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
芝翫しくわんは随分常識外れの妙な癖で聞えた男だが、この俳優の数ある癖のなかで一番面白いのは、そら火事だといふと、どんな遠方でも構はない、印半纏しるしばんてんを引つかけて直ぐ飛び出した事で