腕角力うでずもう)” の例文
さては、射的場で、うさぎったことも、十仙出して本物のインディアンと腕角力うでずもうをしたことも、マジック・タアオンの鏡の部屋で——。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
ですからお経を読むのじゃない。鼻唄はなうたなんかうたうもあればあるいは大いにそのなかでもって腕角力うでずもうなど取って居る奴もある。それはなかなか面白い。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
子供たちは、菱の実がなくなると、すぐ縁側に出て腕角力うでずもうやじゃんけんをはじめていたが、次郎は、その方に心をひかれながらも、大人たちの席から、遠く離れようとはしなかった。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
酒を飲むたびに僕に腕角力うでずもうをいどむ癖があるけれども、あれは実にみっともない、あんな偉人なんて、あるものじゃない、名人達人というものは、たいてい非力の相をしているものだ
鉄面皮 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「そんなら腕角力うでずもうをしよう」
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
晩になって、B甲板かんぱん捲揚台ウインチのまわりに、皆が集まっているので、行ってみると、腕角力うでずもうの最中でした。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)