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胡燵
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おこた
ふりがな文庫
“
胡燵
(
おこた
)” の例文
奥様の御
差図
(
さしず
)
で、葡萄酒を
胡燵
(
おこた
)
の側に運びまして、
玻璃盞
(
コップ
)
がわりには京焼の茶呑
茶椀
(
ぢゃわん
)
を上げました。静な上に暖で、それは
欺
(
だま
)
されたような、夢心地のする陽気。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
御一緒に
胡燵
(
おこた
)
にあたりながら、奥様は例の小説本、私は古足袋のそそくい、長野の御噂さやら歯医者の御話やら移り移って盗賊の噂さになりますと、奥様は急に寂しがって
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
奥様は目を
閉
(
つぶ
)
って一口に飲干して、御顔を
胡燵
(
おこた
)
に押宛てたと思うと、忍び音に御泣きなさるのが絞るように悲しく聞えました。唐紙に身を寄せて聞いて見れば、私も胸が込上げて来る。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
胡
漢検準1級
部首:⾁
9画
燵
漢検1級
部首:⽕
17画
“胡燵”で始まる語句
胡燵掛