たすく)” の例文
東京化学製造所長になって、二十五年の間に、初め基礎のあやうかった工場を、兎に角今の地位まで高めた理学博士増田たすくはかく信じているのである。
里芋の芽と不動の目 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
殊にたすくといふ男は、作者が好意を以て描かうとした人間とは全然別種の人間としか考へられない。茲に作者が描かうとした人間とは即ち朝子の信じる翼だと云つても差支へあるまい。
北満の事業王とまでいわれる小口たすくの日興コンツェルン。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)