羽掻締はがいじ)” の例文
お燗番の卯八は後ろから、その身體を羽掻締はがいじめにしました。此處で船底の栓などを拔かれたら、船の中の十人は、一とたまりもなくおぼれ死ぬことでせう。
そのまた起き上る前を、後ろの物蔭から長い手が一つ出て、鬼のくびを後ろから羽掻締はがいじめにして、そのままスルスルと「玄関の松」の後ろへ引込みました。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
事の破れを覺つて逃出さうとしたお咲は、八五郎の手に、羽掻締はがいじめにされて、崩折れてしまひました。
お松は、手をとられて、羽掻締はがいじめのような形。芹沢は左の手に刀、右の小脇に軽々とお松を抱えて
ぐっとこうして羽掻締はがいじめにしてしまったから、女のかたは何も言うことができなかったんだろうと思われます、それとも、あんまり怖いから、つい口が利けなくなってしまったのかも知れません
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
續くガラツ八は、曲者の背後から、ガツキと羽掻締はがいじめに組付きます。