紫紺絖小姓袴しこんぬめこしょうばかまに大振袖の香るあたり、厳寒真冬の霜の朝に咲き匂う白梅のりりしさも、遠くこれには及ばない程のすばらしさでした。
万一の場合を考えて手馴れの鉄扇片手にすると、紫紺絖小姓袴しこんぬめこしょうばかまの裾取って、まっしぐらに追いかけました。