まがい)” の例文
何気なく取上げて、日にさらされた表紙の塵埃ほこりを払って見る。まがいも無い彼自身の著書だ。何年か前に出版したもので、今は版元でも品切に成っている。貸失かしなくして彼の手許てもとにも残っていない。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)