粗忽そそっ)” の例文
「十七年目にめぐり会い、裸体はだかで御挨拶は相変らず粗忽そそっかしいね。おい/\、村岡君、そんなところに覗いていないで入って来給えよ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
彼はよほど粗忽そそっかしい男で、ときどきに飛んでもない間違いや出鱈目でたらめを報告するので、湯屋熊のほかに、法螺熊ほらくまという名誉の異名を頭に戴いていた。
半七捕物帳:04 湯屋の二階 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
世には粗忽そそっかしい奴もあるものだ、頼まれる方へ向ってすべき挨拶を、頼む方からしてしまっている、急病で気が顛倒てんとうしているとは言いながら、おかしな奴等だと道庵先生は
「思い違いをしたと見える、粗忽そそっかしい奴だ」