とま)” の例文
すると丁度隣の土蔵が塗直しで足場が掛けてあってとまが掛っているから、それをくゞって段々参ると、下の方ではワア/\と云う人声ひとごえ、もううなると
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
荷船にぶね肥料船こえぶねとまが貧家の屋根よりもかえって高く見える間からふと彼方かなた巍然ぎぜんとしてそびゆる寺院の屋根を望み見る時、しばしば黙阿弥もくあみ劇中の背景を想い起すのである。
それは皆俗に杭州舟と言っているとまを屋根にした小舟であった。その小舟の中にへさきを東の方へ向けて老人が艪を漕いでいる舟があって、それがすぐ眼の前を通りすぎようとした。
雷峯塔物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)