“種取”の読み方と例文
読み方割合
たねと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新聞屋の種取たねとりにと尋来たずねきたるに逢ひてもその身丈夫にて人の顔さへ見れば臆面おくめんなく大風呂敷おおぶろしきひろぐる勇気あらば願うてもなき自慢話の相手たるべきに
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
東京客が沢山たくさん来た。新聞雑誌の記者がよく田園生活の種取たねとりに来た。遠足半分えんそくはんぶんの学生も来た。演説依頼の紳士しんしも来た。労働最中に洋服でも着た立派な東京紳士が来ると、彼は頗得意であった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
そうして九月にはすぐにまた種取たねとりの式が始まるのであった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)