神仏混淆しんぶつこんこう)” の例文
時はあたかも神仏混淆しんぶつこんこうの禁じられた時代で、祭神のはっきりしない神社は破却の運命に遭遇していたので、この小袋明神も再建を見ずして終った。
こま犬 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
田物たなつもの畑物はたつものを供えたうつわも、神仏混淆しんぶつこんこうのチグハグなもので、あたり近所から、借り集めて人寄せに間に合わせるという気分が、豊かに漂うのであります。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それがある時は殺生小屋せっしょうごやであり、ある時は坊主小屋であり、あるいは神仏混淆しんぶつこんこうに似たる室堂むろどうであったりする。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)