磐石ばんせき)” の例文
このほうはむしろそれを誘って、山の要所に、岩石や大木を積んで置き、下へかかる敵を見たら一度に磐石ばんせきの雨を浴びせるのだ。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
磐石ばんせきとはいうが、こうして茅や葭が生えるのは、しょせんは、土気を含んでいるからだ。ふしぎや、同国のものばかりが一せんに乗り合せ、残らず禅宗ぜんしゅうで宗旨までおなじだ。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
まるでダイヤモンドか青玉サファイヤのようには見えんかな? おのぞみなら一つ気ままな植物学なり地質学なりを応用してはいかがじゃ。磐石ばんせきの幹に宝石の葉のついた有様を考えて御覧じろ。
とたんに、彼の頭の上から、一箇の巨大な磐石ばんせきが降って来た。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)