“破牢”の読み方と例文
読み方割合
はろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
破牢はろう一件が江戸表で騒がれているから、功名がおに首を持って帰るためなどでは決してない、徳川武士の道徳は、腐ってもまだこれくらいはあるということを
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかにしても裏切り者のてまえに天誅てんちゅうを加えねばと、一度長崎表でご用弁となったにかかわらず、仲間のうちの四人が決死隊となって破牢はろうを企て、どこでどうかぎつけたものか
窓はほんの光線取あかりとりにして、鉄の棒をめぐらし如何いかなる剛力ごうりきの者来ればとて、破牢はろうなど思いも寄らぬてい、いと堅牢なり。水を乞うて、手水ちょうずをつかえば、やがてさき窓より朝の物を差し入れられぬ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)